【書評・まとめ】良い人すぎて結果が出せない人のための問題解決術
随分と昔に買っていながら、読まずにいた本が、
とても良い本でしたので、紹介いたします。
●人に気を使いすぎて、自分を優先できていない。
●自分の自己主張ができない。
●人目を集めるのが苦手。
上記のような方々に読んでいただくと、とても参考になると思います。
私もこの本を読むまでは、他人の意見にどうしても流されてしまい、
自分の意見を押し殺して生きていました。
飲みに誘われると嫌でも行ってしまったり、仕事を断れずに受けてしまい
後から後悔するとは多々ありました。
ただ、今ではそのような自分を変える事が少しですが、出来つつあります。
同じような悩みを持つ人にぜひとも読んで欲しいです。
それでは内容の紹介に入ります。
⚫︎自分の主張をすること
人に気を使いすぎている人は、
他人を優先してしまうことを無意識に行なってしまっています。
なので、それを止めようとしても、無意識に行なっているので、
なかなか止めることは出来ません。
なので、その解決法として、自分の主張をする事に意識を向ける事です。
自分の主張をすることに対して抵抗がある人は、
・意見を否定される事が怖い
・相手が嫌な感情を持たれる事が怖い
・人からの注目を浴びる事が怖い
上記のような不安を持っていると思います。
ただ、相手がそのような行動をとってくる事は、自分の人生において全く
関係ありません。
相手の感情よりも、自分の人生を生きれるようになる幸福感を
優先したほうがよほど自分のためになります。
まずは自分の意見を主張することから始めましょう、いくら気をつかっても、
相手の感情はコントロール出来ないのですから。
●100人中何人に好かれたいと思うか。
この質問に対してあなたは何人と答えますか??
100人全員と答える人もいるのではないでしょうか??
しかし、全員に好かれることなど不可能と言うことをまず知りましょう。
本の中で下記の結果が出ています。
100人全員に好かれたいと答えた人は、自分の主張よりも
相手の意見への同調が多くなります。
その結果その人の事は誰もよく理解する事ができないので、
悪いイメージも持たれないが、好きと答える人は0人だった。
1人で良いと解答する人は、自分の意見をしっかりと主張していた。
その結果、その人を嫌いと答える人が居た一方で、6割の人が、
高印象を持って居て、好きと答えた人も居た。
結果として、自分を出せている人のことに対して好印象を
持つ人が多いと言う事がわかります。
仕事で成功する人も、自分を出せている人が多いと言う結果も出ています。
●まとめ
人に気を使ってしまう人や、他人を無意識に優先してしまう人は
思い当たる節があったのではないでしょうか。
本の中では、それらを改善する為のトレーニングも記載されていますので、
ぜひ購入して実践してみてください。
秋山真之という頭の使い方の天才
この正月を利用し、司馬遼太郎の小説「坂の上の雲」を読破しました。
日露戦争の時、
ヨーロッパでも歴史の古い大国の一つであるロシアを相手に、
日本人がどのように振る舞ったか、ということを描いた小説です。
そこに主人公の一人として、秋山真之という海軍の参謀が登場します。
この人がとても魅力的。
当時まだ30代半ば、現代のサラリーマンでもまだ中堅社員位の年齢です。
その人が、日本の存亡をかけた戦争で、日本海軍の作戦立案においてそのすべてを
任され、当時最強を誇ったバルチック艦隊の撃破という偉業を成し遂げたのです。
小説内ではとにかく天才という扱いを受けています。頭の回転が速く、なおかつその思考が奥深い。あまり勉強しているようには見えないのに、海軍学校では主席で卒業。
それだけではとても真似しようのない、生まれつきの天才、という印象を受けますが、思考法は非常に簡潔で、その集中力、努力量も半端なものではなく、自らその頭脳を高めていった人でした。
この記事では、秋山真之の考え方をまとめ、能力開発に活かしていこうという
意図で書いていきます。
●要領の良さ
ひとことでまとめると要領が良いということになります。
海軍学校では主席で卒業した真之ですが、いわゆるガリ勉ではありませんでした。
講義中に教授の表情や力の入れ具合から、どの問題が出るか予想を立て、
その予想した部分のみ勉強し、残りは切り捨てます。
そしてその予想がことごとく的中するので、試験の神様とも呼ばれていました。
「人間の頭に上下はない。要点をつかむ能力と、不要不急のものは切り捨てる
という大胆さだけが問題だ」
この発言にある通り、要点をつかみ、不要なものは勇気をもって切り捨てることが
結果を出すために必要であるということになります
例えば、いくら頭の良い真之でも読んだ本を丸暗記することはできません。
その中にある重要なことだけを頭にインプットし、それを必要な時にいつでも
取り出せるようにしていました。
そして重要なことだけ覚えたらその本はさっさと捨てていたようです。
●勉強法
ひとことで言うと、「歴史から学ぶ」ということになります
アメリカに留学に行った際、アメリカの海軍学校に入ろうとしますが、
断られてしまいます。
ただ、そこで有名な軍人から、
①過去の戦争を陸海問わず徹底的に調べ上げ、その勝敗の原因を調べること
②新旧問わず有名な軍事書を研究し、その中から間違いのない法則を見つけること
この2つを行えばアメリカの海軍学校など必要ないことを真之に伝えました。
そこから彼は、陸海問わず過去の戦史や兵法書等を読み漁り、
自分なりの戦術を磨け上げていったのです。
後に、秋山真之の上司として参謀長を務めた島村速雄は,日露戦争の作戦は全て
秋山の立案であること。戦争を通じて種々錯雑せる状況を綜合統一して処理
していく才能についても実に驚くべきものがあった。
と述べています。
過去の戦術や軍事書の要点だけを頭の中に叩き込み、自分なりに考え抜くことで
自分のものにして、
それを戦場という極限状態で起きる様々な不測の事態の時に、
現場の状況に合わせて会得したものを応用していく。
その結果バルチック艦隊を撃破し、日本軍を勝利導きました。
これこそが秋山真之の勉強法・思考法がだした結果だと言えます
■活用編
もしこれを自分たちに当てはめるとしたら、
①自分が出さなければいけない結果。出したい結果に必要なことを導き出し、
不必要なことは人に任せるか、勇気をもって捨てる。
②過去結果を出した事例、出している人のやり方を徹底的に学び、
重要な部分だけ自分の血肉にしていつでも使えるようにする
このようになると思います
①について、
例えば営業の仕事であれば、出さなければいけないのは売上です。
→内勤の仕事は内勤の人にお願いし、自分はお客様を回る
→社内の人間関係に足を引っ張られるくらいなら、出世は諦め売り上げを出して
自分の市場価値を上げていく
②について
→営業同行して会話を録音し、徹底的に真似をする
→そのように営業している理由を考え抜く
→うまくいった事例を研究し、自分に落とし込む
上記のようになると思います、ありきたりですが(笑)
ただ、注意したいのは知識をつければよいというわけではないということです。
得た知識について自分で考えてそれがいつでも使えるように。
知っていると出来るは違う。
頭で分かっていても、仕事をしていて陥りがちなことです。
最後に秋山真之の言葉です。
「知識の増加で力は増加しないのである
兵書より得たる所を自分にて種々様々に考え、考えた上に考え直して
得たる所こそ、実に諸君の所有物である。」